つまみ細工の色の組み合わせを決めるときのポイントとは
つまみ細工の作品を見ると、何色かの色で作られていますよね。
そのなかでも2色の生地を重ねて1つの花を作っている
「二重つまみ」のつまみ細工。
いざ、作ってみようとすると、色の組み合わせに迷うことがありませんか?
そんな色の組み合わせはどのように決めればいいのか、そのポイントを紹介します。
「二重(ふたえ)つまみ」とは
つまみ細工の基本のつまみ方である「丸つまみ」「剣つまみ」
どちらも、布を2枚重ねて、少しずらしてつまむことで、
よりぷっくりとしたつまみ細工を作ることができます。
それが「二重丸つまみ」「二重剣つまみ」です。
襲の色目(かさねのいろめ)って知ってる?
聞いたことのある方は少数かもしれません。
平安時代以降に、公家の衣服に使われた、表地と裏地の色、
衣服数名を重ねた際の、色の組み合わせのことを言います。
平安時代の十二単(じゅうにひとえ)がその象徴です。
日本の伝統色は、季節の草花や、自然の中にある色を基にしてしています。
「つまみ細工」はもっと後の江戸時代の簪(かんざし)が始まりと言われていますが、
簪は着物に合わせるもの「襲の色目」は江戸の文化の中にも取り入れられていたのではないでしょうか。
色の組み合わせはどうやって決める?
二重つまみを作るとき、2枚の布の色はどのように決めていますか?
実際に布を重ねてみるのもいいと思います。
ここでは、どういった色を選べばいいのか、押さえるべきポイントと、
参考になるものをまとめていきます。
<同系色(同色)>
一番、合わせやすい組み合わせだと言えると思います。
同じ色の組み合わせなら、よりぷっくり感やボリューム感が増し、
同系色の色なら、引き締まった印象にすることもできます。
<どの色にも合う色を使う>
私が普段使っている色で、ほとんどの色にも合わせられる色があります。
それは「白」と「アイボリー」
白を合わせれば華やかになり、アイボリーを合わせると落ち着いた雰囲気になります。
ただし、「白」と「アイボリー」を重ねるときは、メインの色を多くすることがおすすめです。
「白」と「アイボリー」が多いと、ぼやっとした雰囲気になってしまうことがあるので、注意しましょう。
<実際の花の色を参考にする>
つまみ細工のモチーフは、ほとんどが「花」です。
実際のお花の色を参考にして、色の組み合わせを決めることは、自然なことと言えます。
実際のお花の色を見てみると、意外と同系色ではなかったりします。
作るお花の種類が決まっていれば、画像を検索して参考にしましょう。
<街を歩いて参考にする>
街中にも色はあふれています。
例えば、看板やポスター、お店にディスプレイされている洋服、
文房具や書籍のカバー、などなど。
参考になる色の組み合わせが見つけられるかもしれません。
そういう目線で街を歩くと、見え方も変わってきますよ。
<柄と無地>
柄の生地を使用するときに重ねる際は、やはり無地の生地が合わせやすいです。
どんな無地でもいいわけではなく、合わせるポイントが1つあります。
それは「柄に使われている色であること」
無地の生地と同じ色が、柄の一部に使われていることで、
重ねたときに、どちらかが浮いてしまうということはなくなります。
ヒントは日々の生活に
色の組み合わせを決めるときのヒントは、実は日々の生活の中にあります。
生地だけを見て迷ってしまったときは、少し顔を上げて周りを見回してみると、
ヒントが見つかるかもしれません。
色の組み合わせに悩んでしまった方に、参考になればいいなと思います。